株式会社R.E WORKSと提携会社である株式会社 J.T. STRENGTH & CONDITIONINGが携わっている野球普及活動の一つ、公益財団法人・杉並区スポーツ振興財団主催ベースボール教室の2019年秋シーズンの活動が9月24日(火)から始まりました。
株式会社 J.T. STRENGTH & CONDITIONINGの代表 高橋純一氏(以下、高橋コーチ)は、自身のトレーナーとしての現役選手指導に加え、トレーナーやコーチ陣の教育にも力を入れています。
ベースボール教室(第1回)のコーチ陣は全部で6名、その中で元ヤクルトスワローズの川上竜平氏(以下、川上コーチ)がメインコーチを務め、高橋コーチは主に監修という立場で、子どもたちへの直接指導も踏まえながら、コーチ陣への指導も行っています。
元プロ野球選手主催の『野球塾』が増えている中で、未経験の子どもたちが野球に興味を持つきっかけとなる環境が少ないと感じていた高橋コーチ。元プロ野球選手の指導は本格的に取り組む子どもたちの可能性を引き出す点で非常に貴重だと思う一方、「野球をやっていない子どもたちへのきっかけ作りをするのも元プロ野球選手やプロの世界を見てきたトレーナーの使命」だと高橋コーチは言います。その思いに賛同し、初めて指導を行った川上コーチが話す「クラスそれぞれで違う楽しさがある」、その点こそこのベースボール教室の最大の特徴です。
区内の運動場で、週に1度、全8回で構成されているこのベースボール教室の一番の特徴は、3つのクラスに分かれているところです。
①4〜6歳の《未就学児クラス》
②小学1年生〜3年生の野球未経験者を対象とした《ビギナークラス》
③野球経験のある小学生を対象とした《レギュラークラス》
この3つのクラスがあることで実力が極端に離れていない子どもたちがそれぞれ集い、レベルや目的にマッチした活動が可能になります。
これにより、“野球未経験の子どもたちが入りやすい”教室を実現させました。
また、このベースボール教室では女性コーチも参加しています。野球というと「指導者は男性」「男の子がほとんど」、そのイメージから、女の子は入りづらさを感じるといったことも少なくないと思います。ですが、ここでは野球やソフトボール経験のある女性コーチもしっかりとサポートしてくれるため、男女や野球経験の有無を問わず、“誰もが入りやすい”教室になっています。
協賛企業としてこのベースボール教室を支援している株式会社スポルアップからは、全日本女子軟式野球代表経験もある後藤諒子氏が女性コーチの一人として指導にあたっています。女の子も野球に触れやすい、かつ、高いレベルを知る女性プレーヤーから直接アドバイスも受けられる、この環境は今後の女子野球の発展においても欠かせないものです。
以下、第1回 9月24日(火)の活動をご紹介します。
①未就学児クラス
全員で整列、あいさつをすることから始まり、ストレッチやダッシュなどを念入りに行っていきます。その後、バックネットに向かってのボール投げ、バッティングや守備の練習をします。
このクラスは、“ボール遊びを通し、身体を動かす楽しさを体験する”ことを目的としていますが、終始子どもたちの楽しんでいる様子が伝わってきます。公園や公共施設でのバットやボールの使用制限が厳しくなる中で、思いっきり身体を動かし、道具の扱い方なども学べる環境は未就学児にとって大変貴重な場となります。大きな声であいさつをする、道具を大切に扱う、きまりを守りながら友達と活動を共にする、基本的なことですが、それらを存分に楽しみながら学ぶにはもってこいの環境です。
②ビギナークラス
未就学児クラス同様あいさつから始まり、グローブの置き方なども教わります。その後、ダッシュ、ストレッチ、走塁の練習に入りますが、その中でも野球のプレーでよく使う動作を意識させる場面が所々に織り込まれていました。バッティングや守備の練習、最後には2チーム対抗でベースランニングを行いました。
ビギナークラスは“「なげる・うつ・とる・はしる」の基礎から学び、野球をゲームとしてたのしめるようルールやマナーも習いながら、基礎体力・運動機能向上をも同時に目指す”を目的としています。先述したように野球のできる環境が無くあまり触れたことのないまま、いきなり技術を身につける少年野球チームに入るのは少しハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。ですが、身体を動かすことに加え、野球に関する知識も少しずつ得ることができる、そのような機会があれば子ども自ら野球に興味を持つきっかけとなり得るでしょう。
楽しさを感じることが第一の未就学児クラスに、学びの要素が加わったこのクラスは、野球のルールを知るだけでなく身体を動かす中でも学びがあります。トレーニングの専門知識を持ち、トレーナーとしての経験も豊富なコーチ陣からの指導により、普段あまり意識しない肩甲骨や股関節の動かし方など、子どもだけでなく保護者の方も含め、大きな学びの場となることは間違いありません。
③レギュラークラス
あいさつから始まるとランニングやダッシュ、ストレッチはその動きの名称や意識すべき点をしっかりとおさえながら進めていきます。コーチ陣が交じりながらのキャッチボールは、選手のポジションなども踏まえた指導も入り、他のクラスにはない非常に細かな学びも得ることができます。そして、ノックやバッティングで指導を受けたのち、試合に近い形式での実践練習まで行います。
“実践で活かせる技術指導”を目的としているこのクラスは、ビギナークラス参加者と同じ小学校低〜中学年でも経験者を対象としているため、第1回から技術面の指導を大いに受けることができます。“野球未経験者の子どもたちが入りやすい”教室でありながら、野球に特化した知識や技術のレベルアップにおいても満足できるクラスがしっかりと用意されているのがこのベースボール教室の強みの一つです。
身体を動かす楽しさを知ることから始まり、野球に興味を持つきっかけを得る、そしてプロの目線からの指導を受けながら知識や技術を身につけ高めることができる、この幅広いレベルの環境を提供できるベースボール教室は、今後野球の競技人口拡大を目指す上で、非常に必要とされる取り組みだと考えます。
このような野球普及活動の紹介を含め、弊社ではさらなる野球発展に向けたサポートを行ってまいります。
《コーチ陣紹介》
川上竜平コーチ
パーソナルトレーナー
元ヤクルトスワローズ 内野手/外野手
→2011年ドラフト1巡目指名で入団。
光星学院高等学校(現・八戸学院光星)硬式野球部時代には投手も経験
→春夏2度甲子園出場。3年夏主将として甲子園出場、準優勝。
少年野球時代には捕手としての全国大会出場歴もある
井上美紀コーチ(左)
パーソナルトレーナー
ソフトボール、陸上、トライアスロンの経験をもつ
後藤諒子コーチ(右)
株式会社スポルアップ
元全日本女子軟式野球日本代表
島田佳宜コーチ(左) 長澤貴裕コーチ(右)
日本体育大学準硬式野球部
高橋純一コーチ
株式会社J.T. STRENGTH & CONDITIONING代表取締役/ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ
大学卒業後単身渡米、スポーツ科学コーチング修士号取得。
MLB(メジャーリーグ)傘下チームにてS&Cインターンとして経験を積み、通訳やコンディショニング補佐を務める。帰国後、NPB(日本プロ野球)3球団のS&Cを担当。千葉ロッテ時代には、リーグ制覇、日本一、アジアシリーズ優勝、ヤクルト時代にはファームリーグ制覇に貢献。
選手の体調面だけでなく、選手の育成・強化にあたり、日米通じて15年のキャリアを持つ。
2018年起業、独自のキャリアを生かし、組織(企業・チーム)から、個人(プロアスリート・一般)までを対象にしたコーチング・トレーニングサポートを軸とした事業を展開している。
■S&Cとは
ストレングス&コンディショニング
《ストレングス》・・・筋活動をコントロールするための「神経一筋系全体の能力」ウェイトトレーニング、筋力トレーニング分野。
《コンディショニング》・・・体力要素を調整すること。ランニング、アジリティ、ストレッチ等のトレーニング要素だけでなく、栄養、休養(リカバリー)など人間がパフォーマンス発揮のために必要な全ての領域に関する分野。